これまで一切、顔を出さずに活動を続け、その謎めいた存在感と文学的な歌詞の世界観が人気のロックバンド「amazarashi(あまざらし)」。
そんなamazarashiの世界観について、「病んでいる」「痛い」というような意見も多く見られます。
人気のある中で、なぜそんな意見が出てくるのか、amazarashiの世界観を分析しつつ考察してみます!
タップでこの記事の見たい内容へ移動☆
amazarashi(あまざらし)の世界観
amazarashi(あまざらし)とは?
amazarashi(あまざらし)は、ボーカル&ギターの秋田ひろむを中心としたバンドです。
全ての作詞作曲も彼が担当しています。
秋田に加えて、キーボード担当で秋田の妻でもある豊川真奈美も正式メンバーとなっていますが、他のパートについては流動的に変化する形態です。
2007年から前身バンドである「STAR ISSUE」として活動をスタートし、2010年にバンド名を「amazarashi」に改名、ミニアルバム「爆弾の作り方」でメジャーデビューしました。
その後、10年以上にわたり精力的に活動を続けています。
amazarashi(あまざらし)の人気の秘密
amazarashiは、本人達は全く顔を出さず、イラストやアニメーションを中心としたビジュアルやミュージックビデオとともに、アグレッシブなロックサウンドとピアノやアコギが絡み合う独特なサウンド、そして秋田ひろむによる文学的な歌詞の世界観が人気の一因となっているかと思います。
顔を出さずに活動をしているものの、実はライブ活動も活発に行なっており、メンバーの顔が見えないようにステージの前にスクリーンを貼り、歌詞や映像が映し出される後ろにメンバーがいるという、ライブ演出も特徴的で、観客はじっとライブに観入ってしまい涙する人もいるほどの世界観を繰り広げています。
その観る人の心をつかむライブも人気になっている理由かもしれません。
amazarashi(あまざらし)の歌詞の世界観
amazarashiの特徴の一つとして、文学的な歌詞の世界観があります。
「爆弾の作り方」「季節は次々死んでいく」「僕が死のうと思ったのは」「性善説」「つじつま合わせに生まれた僕等」など、曲名だけを見ても独特で文学的な雰囲気を感じますよね。
タイトルからも分かるように、生や死、人生、精神、絶望など、人間の心の中を歌っている歌詞が多く、歌詞というより詩や物語のような文学に近い世界が感じられます。
秋田ひろむは、影響を受けたアーティストとして「TM NETWORK」や「THE BLUE HEARTS」などを挙げているのと同時に、「寺山修司」や「太宰治」など作家の名前も挙げています。
文学からの影響も大きいからこそ、歌詞の世界観も独特な部分があるのかもしれません。
また、THE BLUE HEARTSの歌詞はストレートな怒りや悲しみなどメッセージ性が高いので、そのあたりもamazarashiの歌詞の世界観に大きな影響を与えているように思います。
amazarashi(あまざらし)の歌詞は痛い?病んでいる?
その独特な歌詞の世界観が人気のamazarashiですが、一方では「痛い」「病んでいる」というマイナスにとれるような意見も多く見られます。
たしかに、生や死、人生、精神、絶望など、かなり暗いイメージの歌詞が多いように感じられ、病んでいると捉えられるところがありますね。
でも、その歌詞を読み解くと、単純に死を歌っているだけではなく、生きることへの希望が歌われていたり、人生に絶望した人に対してのメッセージであったり、頑張っているけれど上手くいかない人への応援歌であったりと、単純にネガティブに暗く病んでいるという訳ではなく、「救い」や「励まし」の歌というように感じます。
そこに独特の暗さがあるのは確かですが、悩みがあったり頑張っている人の心に響く歌詞なのではないかと思います。
「勇気をもらえる」「やさしさを感じる」「支えてくれる」という意見も多いのは、それだけamazarashiの曲に励まされている人も多いということでしょう。
聴く人がその時に置かれている立場や状況によってメッセージの聞こえ方は違ってくるのかもしれませんね。
まとめ
今回はamazarashiの歌詞や世界観について、「病んでいる」「痛い」という意見があることについて、彼らの世界観を分析しつつ考察してみました。
amazarashiの世界観は、ミュージックビデオやライブ演出なども含め、かなり独特でありながらクオリティの高いものとなっています。
ライブでスクリーンに歌詞を映し出しているのも、歌詞に対する思い入れが強いからではないでしょうか?
歌詞の捉え方も人によって様々で、そこが魅力とも言えるかもしれません。
それだけamazarashiの世界観は深く興味深いものだと思うので、皆さんそれぞれが歌詞を読み解いて、意味を考察していくという楽しみ方もあるかもしれませんね。